葛飾キャンパス開設10周年記念 事業が開催されました

2013年の葛飾キャンパス開設から今年で10年の節目を迎えたことを受けて、本学と周辺地域の更なる発展を見据える好機とするため、2023年9月24日(日)に、本学葛飾キャンパス図書館3階大ホールにて「東京理科大学葛飾キャンパス開設10周年記念事業」を葛飾区関係者、地域関係者、本学関係者など、約200名の皆様にご来場いただき、開催されました。

式辞・祝辞・来賓紹介
初めに、浜本隆之理事長、石川正俊学長から式辞があり、続いて、青木克德葛飾区長、峯岸良至葛飾区議会議長からご祝辞を頂戴しました。その後、ご臨席いただいたご来賓の方々のご紹介がありました。

第一部:地域連携の視点からの講演
これまで培ってきた葛飾区と本学の連携関係を踏まえ、連携事業の内容、効果、今後の取組み、お互いへの期待について、本学関係者並びに地域の関係者による次のような講演がありました。
最初に、工学部建築学科 郷田桃代教授が登壇し、「地域に開かれた大学を目指して」と題して、葛飾区との連携の全体像や同学科の取組みなどについて講演しました。
続いて、葛飾区教育委員会 小花高子教育長が登壇し、理科好きな子どもの育成や、区民の生涯学習の取組みを行うにあたっての本学への期待などについてご講演いただきました。
最後に、東京商工会議所葛飾支部 商業卸売分科会 副分科会長で、カインズ株式会社 代表取締役社長の金子高一郎様が登壇し、「葛飾区産学公連携推進事業進捗と今後の展望」と題して、産学公連携の概要とこれまでの歩み、今後の具体的な展開などについてご講演いただきました。

第二部: 教育研究の視点からの講演
葛飾キャンパスの開設以来、本学並びに地域の発展を担ってきた工学部・先進工学部の両学部長が講演しました。最初に、工学部長の近藤行成教授が登壇し、「工学部の教育研究」と題して、同学部の歴史やこれまでの取組み、学科間の有機的なつながりなどを中心に講演しました。


続いて、先進工学部長の田村浩二教授が登壇し、「先進工学部の歩み」と題して、基礎科学と先進工学の学問領域の知見をもとにイノベーションをデザインすることを掲げた学部の教育内容を中心に講演しました。

本事業を機に、東京理科大学、葛飾区、周辺地域のそれぞれが、ますます発展していけるよう、今後もお互いに連携し、次の10年に向けて様々な取組みの更なる深化と新たな展開を図ってまいります。

葛飾キャンパスの変遷

本学には4つのキャンパスがあります
最も歴史を持つ神楽坂キャンパス、広大で緑豊かな敷地を誇る野田キャンパス、札幌と函館の中間に位置する北海道・長万部キャンパス、そして、神楽坂と野田の中間に位置し、3キャンパスの知と技の創造ネットワークの構築に大きな役割を担うべく、2013年4月に開設されたのが葛飾キャンパスです
「葛飾にいじゅくみらい公園」と一体となっているこのキャンパスは、三菱製紙(株)中川工場の跡地に開設されました。損紙を蒸して再生する「地球窯」は今も公園内にあり、製紙産業の文化遺産として当時の名残をとどめています。

東京理科大学葛飾キャンパスの変遷
葛飾キャンパスは、入口に門やフェンスがなく、誰もが気軽に大学を訪問できるようになっている“地域密着型”の「学園パーク型キャンパス」として開設されました。
学生食堂や図書館も、近隣にお住まいの方が利用できる等、研究・教育機関としてだけでなく、地域住民の憩いの場や地域活性化の拠点としても機能しています。近代的な佇まいの図書館には、約13万冊の蔵書や、多くの自習スペース、グループ学習ができる多目的ルームも備える等、葛飾キャンパスに通学する約5,000人の学生に充実した学習環境を提供しています。教育研究の側面では、大学を取り巻く環境が大きく変化している中で、学問分野を横断的に融合し、協調しながら新たな課題解決策を見出し、それにより社会の持続可能な成長に貢献するために、多様性や機動性を確保した組織となるべく、学部学科の再編を行っています。近年では、2021年度に「基礎工学部」が「先進工学部」に名称変更するとともに、既存の3学科も学科名が変更となりました。これは先進・融合領域で新たな価値を創造する学部としての位置付けを明確にするためです。2022年度には「工学部工業化学科」が神楽坂キャンパスから葛飾キャンパスに移転し、2023年度には「理学部第一部応用物理学科」が「先進工学部物理工学科」に改組するとともに、新たに「機能デザイン工学科」が先進工学部に新設されるなど、時代に即した再編を行っています。

キャンパス施設紹介(上図と下写真参照)


2025年度には、現在野田キャンパスに所在する薬学部について、学外機関との連携を強化し、高度な薬学教育と先進的な研究を行うことを目的に葛飾キャンパスに移転する予定です。そのため、現在新棟を建設中です(表紙写真)。
新棟の1階はオープンな構成でキャンパスから公園への視覚的な繋がりを創り、低層階には公園に面した眺めの良いラウンジを設置するなど、多彩な場を用意します。建築面積3,500㎡、延べ面積38,000㎡の地上11階・地下2階の建物となる予定です。
このように、キャンパス開設から10年を経過して、今もなお進化を続ける東京理科大学ですが、今後も葛飾区や周辺地域との連携を継続し、次の10年に向けて、お互いがより発展していけるよう、種々の取組みを行っています。

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