理窓会記念自然公園エンサイクロペディア NO.2 理窓公園とそこに生息する動植物の特徴

東京理科大学理窓会記念自然公園は、東京理科大学創立100周年を記念して、野田キャンパスに隣接する利根運河(江戸川と利根川を結ぶ日本有数の運河)縁に、1980年に開園した面積約13haの自然豊かな公園です。理窓公園ができる前は、東深井谷津と呼ばれる谷津に、谷津田がいくつも入り込む複雑な谷津地形をなし、台地にはアカマツを主体にコナラやクヌギなどが茂り、谷津田では稲作が行われていました。東葛の里山の原風景を残した理窓公園は、今でも山あり谷ありで、斜面林、雑木林、ヨシ原、池、湧水、水路、開けた草地、日陰の草地、明るい湿地、暗い湿地、乾燥地など多様な環境がモザイク状に配置され豊かな生態系をつくっています。春の梅林と桜、夏は蓮池のハスの花、秋は理窓高原の紅葉など、見所がたくさんあります。
東京理科大学の講義・実習・公開講座、野田市生物多様性理解講座、市民団体等による観察会などに活用されており、また学生と関係諸団体の御協力により、環境保全・湿地再生プロジェクトが進められています。

春の代表的な理窓公園の花
アマドコロ、アマナ、ウラシマソウ、オオバノトンボソウ、カキドオシ、カントウタンポポ、キランソウ、キンラン、ギンラン、コスミレ、ジュウニヒトエ、フデリンドウ、センボンヤリ、タチツボスミレ、ナルコユリ、ニオイタチツボスミレ、ニガナ、マルバスミレ、ホウチャクソウ、マムシグサ等

 

 

夏の代表的な理窓公園の花
イチヤクソウ、ウマノミツバ、カノツメソウ、ガンクビソウ、キツネノカミソリ、コヤブタバコ、シオデ、サジガンクビソウ、タカトウダイ、チダケサシ、ハス、フタリシズカ、ミズタマソウ、ヤブタバコ、ヤブムグラ、ヤマユリ等

秋の代表的な理窓公園の花
アキノタムラソウ、アキカラマツ、アキノキリンソウ、アブラススキ、オミナエシ、カントウヨメナ、コバギボウシ、シラヤマギク、シロヨメナ、ツクバトリカブト、ツルニガクサ、ツルボ、ツリガネニンジン、ヌスビトハギ、ノガリヤス、ノダケ、ヒヨドリバナ、フジカンゾウ、ヤマハギ、ヤマハッカ、ワレモコウ等

理窓公園調査の記録
〇「東京理科大理窓会自然公園の植生調査」では、2004年4月~2007年12月間の確認種数は維管束植物108科484種であった(薬草園跡地、ヨシ原、田んぼは調査外)。
(参考)利根運河の確認種数は、93科548種である(「利根運河の花ごよみ」2006年)。
〇2012年7月より始まった流山市モニタリング調査等で理窓公園の追加種は、ニコゲヌカキビ、チャボチヂミザサ、キシュウスズメノヒエ、ヤブミョウガ、ササバギンラン、ブタナ、ネズミホソムギ、ウリクサ、ヒメアシボソ等である。
〇シダ植物は、「理窓会自然公園の植生調査」とは別に2010年、2015年、2017年の調査で、39種を記録した。

散策路に沿って歩くと、樹木、野草、野鳥だけでなく蝶やトンボなども楽しめます。

樹木
針葉樹ではアカマツ、スギ、ヒノキ、サワラなど、落葉広葉樹ではコナラ、クヌギ、イヌシデ、ケヤキ、ミズキ、エゴノキ、ホオノキなど、常緑樹ではシラカシ、ヤブツバキ、スダジイなど、低木ではヒサカキ、マユミ、ガマズミ、サワフタギ、ウメモドキ、アオキなど、池畔にはハンノキもあります。

 


5月頃はウグイス、オオルリ、キビタキ、カッコーやホトトギスの鳴き声がこだまして理窓公園ならではの高原の心地よさに浸れます。1年中見られる鳥はカイツブリ、コサギ、ダイサギ、カルガモ、キジバト、バン、カワセミ、コゲラ、カワラヒワ、エナガ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、メジロなどで、秋、冬に見られる鳥はマガモ、コガモ、オナガガモ、ヒドリガモ、シロハラ、アカハラ、ツグミ、カシラダカ、カケス、アオジ、シメ、キセキレイなどです。

 

 

 

昆虫
蝶(ジャコウアゲハなど)やトンボ(オニヤンマなど)も見ることができます。

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