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本山理事長が語る TUS Vision 150
- 2017/5/10
- 大学, 理窓 2017年5月号
1.Visionに込めた思い
大学を取り巻く社会環境が厳しくなる中で、本学は“価値のある大学”として、どのような環境下においても永続的に発展し、社会に貢献するという役割を担っています。「TUS Vision 150」は、本学が150周年を迎える2031年に達成すべき姿を想定して作成したものです。「TUS Vision 150」によって本学のビジョンを明確にし、それに基づいて中期計画を作るとともに、毎年、着実にPDCAを回すことで、本学の永続的改革と発展を確かなものにできると考えています。
2.150周年を迎える15年後の姿
大学の持つ重要な役割として教育、研究、社会貢献があります。したがって本学としては、これまで培ってきた“実力主義”に基づく教育をさらに徹底充実させることで、イノベーション創出や世界のリーダーとなるべき人材をより多く輩出できる大学にすることを考えています。
研究については、“東京理科大ならではの研究”を強く推し進めることで、本学に数多くの研究拠点を創出し、それにより世界各国から秀でた研究者が集うような大学にしたいと考えています。また社会貢献という意味では、世界各国で活躍する校友ネットワークの核としての機能を十分に果たせる大学をめざします。
3.達成するための9つの課題
「TUS Vision 150」に取り上げた9つの課題は、本学が目標として描く姿を達成するために必要と考えるものを取り上げています。その項目を列挙しますと以下のようになります。
1) 組織改革とブランド価値向上
2)大学の財務的基礎体力強化
3)アドミッションポリシーの変革
4)教育研究理念に基づくグランドデザインの構築
5)世界をリードする創造的研究推進と研究拠点の構築
6)キャンパス再構築・学部再編計画の提示と各キャンパスライフの質向上
7)危機管理体制の充実
8)国際競争力強化のための体制整
9)校友・地域社会との生涯にわたる連携強化
これらの項目の中で、校友に関係するものとして項目9)があります。理窓会を中心とする校友会の方々には、種々の支援を頂いています。しかし本学がさらに発展するためには、母校に誇りを持ち、その伝統を継承する理窓会を中心とする校友会との連携を、引き続き強化していくことが必要となります。さらに地域社会への貢献や本学同窓のための生涯学習教育を充実させることで、本学が校友の強固なネットワークの核として機能するよう体制を整えたいと考えています。
4.理窓会・校友へのメッセージ
我が国における今後の15年を考えますと、18歳人口は100万人強ということになり、大学進学者は、現在に比べて約15%減少していることが予測されます。このような状況においても、本学が高校生から選ばれる大学として存在し、さらに「世界の理科大」としての地位を確立しているためには我が国に限らず世界で広く活躍する校友の支援がぜひとも必要となります。本学としては、伝統である“実力主義”にさらに磨きをかけ、21人の維持員先生が掲げられた建学の精神を受け継ぐ多くの校友が、本学の伝統を維持しつつ、その発展のために惜しみない支援をいただけることを期待しています。