「寺尾 壽 没後百年記念 企画展」内覧会及び企画展開催報告

2023年10月11日(水)、近代科学資料館において、「寺尾壽 没後百年記念 企画展」の内覧会が開催され、寺尾 壽先生のご親族をはじめ、浜本 隆之理事長、石川 正俊学長、伊藤 稔近代科学資料館館長、招待者の計23名が参加しました。この企画展は、本学創設者のひとりであり、東京物理学校初代校長のほか、東京天文台初代台長等を歴任された寺尾 壽先生の没後百年を記念し、展示は12月23日(土)まで開催されました。
内覧会では、浜本理事長及び石川学長からの挨拶、ご来賓の齋藤 正雄 国立天文台副台長からの挨拶があり、続いて記念撮影が行われました。
そのあと企画展示室へ移動し、伊藤館長による案内で、寺尾 壽先生の功績や展示品に関する説明がありました。

内覧会の様子  寺尾 壽先生のご親族に展示をご覧いただきました。

 

近代科学資料館ホームページ
https://www.tus.ac.jp/info/setubi/museum/event_data/2023terao/2023terao.html

 

東京天文台初代台長 寺尾 壽
〜星を見つめ、人を育てた、近代天文学の先駆者〜

福岡県の士族出身の寺尾壽(1855-1923)は、東京大学で物理学を学び、パリのソルボンヌ大学に国費留学して天文学を学び、帰国後東京大学理学部星学科教授となりました。また初代物理学校校長を務め、さらに1888(明治21)年発足した東京天文台の初代台長に任命され31年間務めました。今回の企画展では、寺尾の生涯をたどり、交友のあった人々を紹介するなかで、近代天文学の基礎がどのように築かれていったかを探り、その後受け継がれる天文学の未来を紹介しました。

肖像画 「寺尾 壽博士像」の紹介
1909(明治42)年に寺尾の東京大学在職25年を祝し、洋画家黒田清輝が描いた。「天文月報」第16巻第9号(寺尾壽追悼号)には、寺尾のサインを添えて掲載された。 東京国立博物館所蔵

 

子午儀
持ち運びが可能なもので、日本の各地の経度を決定するために使われたもの。(国立天文台所蔵)

 

「天文月報」
日本天文学会発行1923(大正12)年9月(第16巻第9号)(寺尾壽追悼号)表紙
1908(明治41)年4月に発刊し、寺尾が発刊の辞を寄稿。現在も続く研究誌。

 

 

日本国メートル原器(No.22)
1890(明治23)年4月にフランスから日本に到着し、1960(昭和35)年まで1mの基準として用いられた。(産業技術総合研究所所蔵:国の重要文化財)
※展示はレプリカ。
特殊なX形のメートル原器について講義した明治30年頃の東京物理学校授業筆記ノートが、企画展準備中に近代科学資料館所蔵品の中から見つかり展示しました。

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