リチウムイオン二次電池の欠点を克服する、新たな二次電池の開発を目指して ~ナトリウムイオン電池の第一人者が、カリウムイオン電池の研究成果を公開~

理学部第一部応用化学科 駒場慎一 教授
2019年度日本化学会学術賞受賞3月23日
研究の要旨とポイント

•ナトリウムイオン電池の研究で世界をリードする駒場慎一教授らの研究グループが、リチウムイオン二次電池の後継候補の一つとして期待のかかるカリウムイオン二次電池について、これまでの研究の全てを網羅した総説論文を米国化学会のChemical Reviews誌(IF=54.3)に発表しました。
•カリウムイオン電池は、リチウムイオン電池と比べて安価な原材料で構成することができるだけでなく、高い安全性が期待できます。リチウムイオン電池と同じかそれ以上の電圧を得ることもできます。
•今回発表の論文は、ナトリウムイオン電池の知見も含めたこと、また、同グループによる最新の研究成果を加えたことで、同グループにしか書くことのできない総説であり、カリウムイオン電池研究者の必携となり得る成果と言えます。
東京理科大学理学部第一部応用化学科の駒場慎一教授、久保田圭講師らの研究グループは、リチウムイオン電池に代わる新たな二次電池の候補として、カリウムを主材料とするカリウムイオン電池の開発に取り組んでいます。
カリウムイオン電池は、2015年に駒場教授らが開発に成功して以来、安全性が高く、作動電圧も高いことから世界中から注目が集まっています。

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